第58章

アリシアの問いを聞いた瞬間、さっきまで頬を赤らめていたカリーナの顔から、すっと血の気が引いた。目に見えて強張り、喉の奥で言葉がつかえる。

「わ、わたし……」

エイモス様が好きだなんて、口が裂けても言えない。彼は公爵家のただ一人の後継者。カリーナにとって、自分の身分では到底釣り合わない相手だった。

それに、アリシアがこの件をどう思っているのかも分からない。もし反対されたら――認めた瞬間に、二人の関係はきっと変わってしまう。

カリーナがアリシアに近づいたのは打算からじゃない。以前は彼女に思うところもあった。けれど同級生になってから、少しずつ変わっていったアリシアを、カリーナはどんどん好き...

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